治験神話 3: 「シュガーピル」や偽薬投与を受ける可能性がある。
4G Clinical は CISCRP's (臨床研究参加に関する情報 &研究センター) が企画した定説的な神話を暴くキャンペーンに協力する機会に預かり、 治験に関する認識を高めていただくうえで役立つビデオ シリーズを公開しました。
このビデオに登場する T.J.シャープは、メラノーマ生存者であり、医療相談員であり、かつて治験に参加してプラセボの使用つまり偽薬投与を経験しています。
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トランスクリプトを読む:
プラセボとは何で、患者にとって何を意味するのか。
こんにちは、T.J.シャープと申します。 私はメラノーマ生存者であり、医療相談員であり、治験に 2回ほど参加した経験があります。本日は、プラセボを取り巻く神話についてお話しいたします。治験でもらう錠剤は砂糖でできた偽薬でしょうか。治験薬をもらえないのでしょうか。
このビデオのスポンサーである 4G Clinical にこの場を借りてお礼を申し上げます。同社の使命は、治験に要する時間を短縮し、不可欠な医薬品をより速く患者さまに届けることです。私の命は治験で救われたので 4G の使命は私にとって大きな意味があります。ですから、こういった神話を暴くことは非常に重要なわけです。参加者として治験に参加しなければ治験薬は手に入りません。患者としては、自己の健康を管理するうえでベストの判断ができるように、治験の現実について自らを教育する必要があります。
プラセボとは何でしょうか。プラセボは、一言でいえば砂糖でできた錠剤で、文字どおり毒にも薬にもなりません。しかし多くの治験で対照群として使用される必要があります。高校何年生かで学んだ科学的方法の 1つですが、科学者は対象になる患者を実験群と対照群に分けて無作為に治療を割り当てることでデータを比較できます。プラセボを与えられた患者さんは、効き目がある薬を服用していると思い込むので症状が改善することがあります。これはプラセボ効果と呼ばれ、実際に起きる現象です。
先ほど、プラセボは無作為化試験で有効薬剤の代わりに使用されると説明しました。治験について、もっとよく知ってたいだくためにご説明します。無作為化は治験の試験群ごと、つまりセグメントごとに実施します。そういったセグメントは、プラセボまたは標準治療群を含めた具体的な治療の種類に基づいて決めます。
さて、いま標準治療と言いました。プラセボは、倫理的判断から、常に使用されるとは限りません。標準治療が存在する場合、つまり認可された既存の治療が特定の深刻な病気に効果的とみなされる場合、患者の治療を拒否することは非倫理的かつ極めて非人道的です。こうした状況では、プラセボの代わりに標準治療を利用すれば、りんごをりんごと比較する、つまり、同性質の物を比較するように実験的治療と既存の治療を比較できます。
プラセボを投与された本人はそれに気付くでしょうか。治験によっては、自分がどの試験群に属するのかすぐにわかります。しかし、プラセボ対照の場合、通常は盲検か二重盲検で実施されます。盲検とは、服用している薬を患者本人が知らないことです。二重盲検とは、患者も担当医師も患者がどの薬を服用しているのか知らないことを意味します。 二重盲検の場合、誰がどの試験群に属するかを知っているのは調剤師のみです。患者の健康が危険にさらされる可能性のある深刻でまれな状況でない限り、調剤師がそれを開示することはありません。
まとめますと、プラセボは砂糖でできた錠剤です。投与する際にはプラセボ効果が治験結果に影響しないように配慮します。これで研究者は患者向けの新薬を評価する際にリンゴ同士を比較でき、状況に応じて有効薬剤の代わりにプラセボを投与したり、プラセボではない標準治療を使用します。以上、T.J.シャープがご説明いたしました。ご清聴に感謝し、医療のご成功をお祈り申し上げます。
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Clinical Trials
Sabrina Fei
Sabrina Fei, 4G Clinical Senior Marketing Manager, has 6 years of experience in B2B healthcare marketing. Prior to joining the 4G team, Sabrina worked at a life sciences event organization, where she led a team of marketers to generate and implement impactful, multifaceted marketing strategies.